【線維筋痛症】に【ガバペン】が効果があった話
私は数カ月前に線維筋痛症を発症し、硬膜外ブロック注射やトリガーポイント注射、様々な薬を試してきました。
そのなかで、私に一番合う薬はガバペンでした。
現在も痛みはありますが、ガバペンとトリプタノールの組み合わせにより、なんとか生活しています。
線維筋痛症の治療に関わる情報がまだまだ少ないため、私の治療について記したいと思います。
はじめに
6つの診療科に通う男、作業療法士のコージです!
私は潰瘍性大腸炎や、様々な免疫疾患を抱えており、数カ月前に線維筋痛症を発症しました。
内科:潰瘍性大腸炎
整形外科:強直性脊椎炎(腸炎関連性脊椎炎)
眼科:虹彩炎(ぶどう膜炎)
神経内科:抗内因子抗体によるビタミンB12欠乏症
皮膚科:皮膚炎
麻酔科:線維筋痛症
↑上記の6つの診療科で治療を行っており、すべて自己免疫の異常によるものだと考えられています。
線維筋痛症は自己免疫の異常にストレスが加わったことが原因となり、発症してしまいました。
(線維筋痛症は原因不明であり、あくまでも私の主治医と私の個人的な見解です)
私が線維筋痛症を発症した時について詳しくは↓
線維筋痛症についての治療に関する情報が、まだまだ少ないのが現状です。
私が現在行っている治療について記事にしたいと思います。
線維筋痛症が起きる仕組み
この病気の痛みの仕組みとして最近注目されているのは、この病気発病の素因をもった人に各種身体的、精神的ストレス反応が加わることによって、痛み刺激の伝達路(疼痛知覚神経)の過剰興奮(車のアクセルの踏み込み状態)と痛みを脳が認識した時に反応する痛みを抑える経路(下行疼痛抑制経路)の機能不全(車のブレーキが効かない状態)であり、いわば車のアクセルが踏み込まれ、ブレーキの効かない暴走状態です。したがって、治療もアクセルを戻す(痛み神経の過剰興奮を抑える)薬剤やブレーキ機能を高める(下行性疼痛抑制系の賦活)薬剤が使用されます。
引用:リウマチ情報センター
線維筋痛症が起こる仕組みははっきりとは分かっていませんが、何らかの原因により脳の痛みの神経回路が過剰に興奮している状態であると考えられています。
車で例えると、ブレーキ(痛みを抑える回路)が効かず、アクセル(痛みの回路)が踏みっぱなしになっている状態です。
そのため、アクセルを戻す(痛みの回路の過剰興奮を抑える)治療や、ブレーキの機能を高める(痛みを抑える神経を活性化させる)治療が行われます。
詳しくは後述しますが、硬膜外ブロック注射、トリガーポイント注射なども併用して行われます。
認知行動療法や心理療法が用いられることもあります。
硬膜外ブロック注射とトリガーポイント注射
私が線維筋痛症を発症した当初、色々な薬を試すのと同時に、硬膜外ブロック注射とトリガーポイント注射を行いました。
硬膜外ブロック注射は、脊髄に麻酔薬を注入し、脊髄神経から痛みを脳に伝える神経回路をブロックする治療です。
トリガーポイント注射は、トリガーポイント(押すと強く痛む部分)に麻酔薬を注入する治療です。
発症した当初はあまりにも全身が痛かったため、週に2回程度注射を行っていました。
特に腰から下、下半身の痛みが強いため、仙骨部ブロック注射を選択しました。
肩や首、背中などの上半身の痛みに対しては、トリガーポイント注射が行われました。
硬膜外ブロック注射は結構痛いです。
針を刺された瞬間、ビリっと電気を流されたような痛みが生じます。
その後はジワッと下半身が温かくなり、足先にムズムズとしたかゆみが出てきました。
ムズムズとしたかゆみは、血行が良くなっている証拠です。
注射が終わると、痛みが若干和らぎました。
しかし数日後、麻酔が切れると再び激しい痛みが襲ってきました。
注射をすることで血行がよくなったり、筋肉の緊張が和らぐため、腰痛などの痛みに対しては持続的な効果がありますが…
線維筋痛症の場合、脳の痛みの回路が過剰に興奮している状態であるため、硬膜外ブロック注射やトリガーポイント注射は一時的な対症療法でしかありません。
約1カ月の間、様々な薬を試しながら、週に2回程度の注射を続けました。
ガバペンとトリプタノール
リリカやトラムセットなどの薬も試しましたが、私にあまり効果はありませんでした。
一日中眠くなってしまい、副作用もかなり強かったです。
私にとって最も効果があったのは、ガバペンとトリプタノールの組み合わせです。
ガバペンはGABAという、脳の興奮を抑える物質を誘発させる薬です。
てんかんの治療にも使われます。
トリプタノールは脳内のセロトニンや、ノルアドレナリンを増やす薬です。
セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれており、うつ病などの治療にも使われます。
ガバペンを毎食後3錠、トリプタノールを夕食後に1錠服用しました。
一日中頭がボーっとする、眠気などの副作用はありましたが、我慢できないほどではありませんでした。
トリプタノールは夕食後に服用することにより、夜はぐっすりと眠れるようになったのです。
これまでは、痛みがひどく夜はまったく眠ることができませんでした。
私は「音」に対しても痛みを感じていたため、ちょっとした物音でも目が覚めてしまっていました。
夜にぐっすりと眠ることができるようになり、少しずつ痛みが和らいでいったのです。
1~2カ月ほど服用を続けていると、かなり痛みが改善してきたため、硬膜外ブロック注射とトリガーポイント注射は中止となりました。
現在の治療について
痛みが改善してきたのと同時に、頭がボーっとする、眠気などの副作用が強くなっていきました。
薬が効きすぎているとのことであり、ガバペンは毎食後2錠、トリプタノールは就寝前半錠に減薬しました。
その後も減薬し、現在ガバペンは朝夕1錠ずつ、トリプタノールは痛みが強い時に就寝前半錠服用しています。
私は睡眠不足になると痛みが強くなるため、トリプタノールを服用する時以外はロゼレムを服用しています。
ロゼレムはメラトニンという、睡眠に関わるホルモンに作用し、睡眠と覚醒のリズムを整える薬です。
副作用や依存性が少ないのが特徴です。
また、補中益気湯(ホチュウエッキトウ、ツムラ41番)という漢方薬も毎朝2包飲んでいます。
倦怠感や虚弱体質に使われる漢方ですが、痛みに対しても効果があるようです。
まとめると
・ガバペン(朝夕1錠)
・トリプタノール(痛みが強い時に就寝前半錠)
・ロゼレム(就寝前1錠)
・補中益気湯(朝2包)
どうしても痛みが強い時にのみ、硬膜外ブロック注射とトリガーポイント注射を行っています。
日常的にまだ痛みはありますが、薬の量を調節したり、ペインコントロールしながら何とか生活しています。
(ペイン=痛み)
線維筋痛症の私が気をつけていること
線維筋痛症の私が気をつけていることを紹介したいと思います。
特に気をつけているのは、絶対に無理をせず自分を追い込まないことです。
線維筋痛症のメカニズムとして、脳がアクセル踏みっぱなしだということが考えられています。
線維筋痛症を発症するまでの私は、何事も妥協を許さず、自分が納得するまでとことんやり込んでいました。
こうした考え方は線維筋痛症にとって、非常に危険です。
しかし、私のこうした考え方や性格を完全に変えることは困難でした。
そこで、活動と休息のバランスを考え直すことにしました。
発症前はとことん活動し、休息はほとんどとらなかったのですが、休息の割合を大きく増やすことにしたのです。
ここまでやったら休憩しようとラインを決めるようにし、必ず余力を大きく残した状態で休憩するようにしています。
もう一つ特に気をつけているのは、ストレスを溜めないことです。
ストレスは線維筋痛症と深い関係があります。
私にとっては、特に人間関係がストレスになります。
「どこが悪いの?」「本当にそんなに痛いの?」などとよく言われますが…
私は無理に理解されようとしなくてもいいと考えています。
無理に周囲に合わせようとせず、マイペースを意識するようにしています。
私にとって人間関係は非常にストレスになってしまうので、人と関わるのは必要最低限です。
やはり自分の体のことは自分にしか分からないですし、自分の体が一番大事です。
終わりに
レディーガガが線維筋痛症を告白したことなどがきっかけとなり、最近認知度が高まってきています。
しかし、線維筋痛症は見た目からは分からないため、「痛み」について理解されないことが本当に多いです。
また、認知度は高まってきていますが、治療に関する情報がまだまだ少ないのが現状です。
私はこのブログを通して、色んな情報を発信していきたいと思っています。
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