【障害者雇用】手帳なしでの就職活動について【特に注意です】

2020年3月19日

障害者雇用は、非常に複雑な制度になりますが、難病や発達障害では「手帳なし」という方も少なくありません。

そういった場合では、特に注意が必要になるので、障害者手帳を所持していない場合の対処法について解説をしていきます。

はじめに

6つの診療科に通う男、作業療法士のコージです!

私は障害者手帳を持っていない、難病患者の扱いになりますが、ハローワークの専門援助を受けていた経験があります。

先日に、障害者手帳は積極的に公開をするべき理由について記事を公開しました。

そして、発達障害を抱えている読者の方からこんな声を頂きました↓

手帳の有無にかかわらず、障害や難病があるなら開示しましょう
私は手帳なしで障害を開示して一般枠応募したこともありますが、結果は書類選考で落とされてます
障害や難病が理由で不採用出すなら就職する価値なしのクソブラックといいてるようなもん https://t.co/0gkhIIy7Qe

障害者手帳がない場合には、特に注意をして就職活動をする必要があります。

障害者雇用は基本的に手帳ありが対象です

障害者雇用では、基本的に手帳を所持している人が対象になります。

障害者の範囲

障害者雇用率制度の上では、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の所有者を実雇用率の算定対象としています(短時間労働者は原則0.5人カウント)。

ただし、障害者雇用に関する助成金については、手帳を持たない統合失調症、そううつ病(そう病、うつ病を含む)、てんかんの方も対象となり、またハローワークや地域障害者職業センターなどによる支援においては、「心身の障害があるために長期にわたり職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な方」が対象となります。

引用:厚生労働省「障害者雇用のルール」

すべての事業主は、一定以上の割合で障害者を雇用する必要がありますが、これを障害者雇用率制度といいます。

法定雇用率が未達成の企業には、不足している人数に応じて罰金がかせられたり、国から直接の指導が入ったり、罰則が厳しいものになっています。

そして、障害者雇用の対象者は、基本的には下記の3つの手帳を所持している者です。

・身体障害者手帳

・療育手帳(知的障害)

・精神障害者保健福祉手帳

事業主には、この3つの障害者手帳を所持している者を雇用することにより、国からは助成金が支払われることになっています。

精神障害者の雇用について

以前は、事業主が雇用する義務があるのは、身体障害者手帳と療育手帳の2種類のいずれかを、持つ者のみでした。

しかし、2018年4月より雇用義務の対象に、精神障害者も含められることになります。

これで、事業主は障害の分類にかかわらず、すべての障害者を雇用する義務が生じました。

そこで問題になってくるのが、精神障害者保健福祉手帳を持たない、発達障害者の存在です。

最近になって、発達障害の認知度は急激に上昇してきましたが、診断はついているものの、手帳は持っていないという方が非常に多いです。

手帳なしは一般雇用しか選択をすることができない

また、難病の私は「指定難病受給者証」というものを所持していますが、これは障害者手帳とは何の関係もありません。

つまり、手帳がない発達障害者や難病患者については、障害者雇用を選択することができない、ということです。

障害者雇用率には該当しない

そしてこちらは、先ほど紹介をした、障害者雇用率には含まれません。

対象とされるのは、あくまでも「3つの障害者手帳のいずれかを所持している者」です。

事業主側からしたら、特に法律で決められているわけでも罰則もないので、雇用する義務はありません。

そのために、障害者手帳を持たない発達障害者や難病患者の就職については、グレーゾーンであり、かなり厳しいものになっています。

しかし、労働者に診断さえついていれば、こちらも障害者雇用と同じように、事業主には助成金が支払われるのが特徴です。

手帳を持たない場合の対処法と、この助成金については、記事の後半で詳しく解説をしていきます。

ダメ元でやってみた

手帳を所持していれば、一般枠と障害者雇用枠のどちらにも応募することができます。

障害者だからといって、障害者雇用枠しか選択できないというワケではなく、どちらも自由に選ぶことができます。

しかし、障害者手帳を持たない発達障害者や難病患者の場合には、一般枠での応募と就職しかできないことは、解説をしてきた通りです。

ですが、6つの診療科で治療を行っている難病の私は、実際にダメ元で障害者雇用枠での応募を試してみたことがあります。

職業訓練に通いながら、ハローワークの専門援助を受けていた時期は、障害者雇用の水増し問題が大きな話題になった翌年です。

そのために、私が住んでいる地域の県職員の障害者雇用枠が拡大され、かなりの人数を臨時で募集するといったことがありました。

作業療法士の私ですが、これはチャンスだと考えて、県に直接問い合わせをしたことがあります。

そこでの回答は、あくまでも障害者手帳を所持している者、または採用後には確実に手帳が交付される者を対象としている、の一点張りでした。

手帳の交付には、1~2カ月の時間がかかりますが、応募した時点で将来は確実に障害者手帳を所持することが予定されている者を、想定しているようです。

ダメ元でやってみましたが、やはり手帳なしの場合は、障害者雇用を選択できないのが現実でした。

手帳なしでも積極的に公開をするべきです

前置きが長くなってしまいましたが、ここからが手帳なしでの対処法についてです。

障害者雇用が使えないとなると、就職活動ではマイナスに評価されることを恐れて、隠そうとする人が出てきますが、積極的に公開をするべきです。

特定求職者雇用開発助成金

先ほど少し触れましたが、障害者手帳を持たない発達障害者や難病患者であっても、雇い入れた企業には助成金が支払われます。

この助成金を、特定求職者雇用開発助成金(発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース)といいます。

下記に、表にしておきますが、それなりに高額なものです↓

対象労働者 企業規模 助成対象期間
短時間労働者以外の者 中小企業 2年間
中小企業以外 1年間
短時間労働者(※) 中小企業 2年間
中小企業以外 1年間

※短時間労働者とは、1週間の所定労働時間が20時間以上30時間未満である者をいいます。

参考:厚生労働省「特定求職者雇用開発助成金」

つまり、たとえ手帳なしの場合であっても、企業には労働力だけではなく助成金も提供できるということです。

就職活動において、この制度を理解しているような場所では、手帳がない発達障害者や難病患者であったとしても、有利に働きます。

ブラック企業を見極める指標になる

逆にいうと、特定求職者雇用開発助成金について理解をしていないような企業は、大体がブラック企業ということです。

確かに、労働者が手帳を持たない場合には、障害者の雇用率には含めることができません。

しかし、手帳なしの発達障害者や難病患者であっても、助成金が支払われるのは事実です。

手帳がないことを、マイナスに評価するということは、制度についての知識がない、残念な企業ということになります。

こんな場所に採用されても、障害や難病を理解・配慮してもらうことなど、到底ありえません。

手帳なしであっても、積極的に公開をすることにより、ブラック企業を見極めるポイントにもなるのです。

手帳なしの人こそスキルを身につけよう

これが最も確実な対処法ですが、手帳なしの人こそスキルを身につけるべきです。

IT分野がおすすめ

現在の私は、フリーランスとして在宅で働いていますが、IT分野のスキルを身につけることが最もおすすめです。

IT企業では、在宅ワークなどの働き方が一般的になっていますし、これなら体にも負担がかかりません。

そして、発達障害はIT分野で活躍できる才能がありますし、国もプログラミングを学ぶことを推奨しています↓

【発達障害】おすすめの仕事を徹底解説【精神分野が専門です】

最近は、無料のプログラミングスクールがありますし、一度スキルを身につけてしまえば一生モノですよ。

こちらの記事では、無料のスクールについて紹介してあります↓

【職業訓練】IT関係のコースをおすすめしない理由【就職不可能】

将来性を考えても、ITの分野は間違いありません。

終わりに

最後に、もう一つの選択肢としては、転職エージェントを活用することがあげられます。

エージェントの、キャリアパートナーのなかには、難病や発達障害に理解のある方がいたりします。

実際に私も、フリーランスになる前のことですが、理解のあるパートナーに当たり、条件の良い転職を成功させたことがありました。

また、転職エージェントのなかには、手帳を持たない人の支援をする部門があったり、知識がある専用のパートナーが存在する場所もあるようです。

こちらの記事では、おすすめの転職エージェントについて、紹介しています↓

【ブラック企業を辞めたい人へ】1年で退職してみた件【問題ナシ】

この記事を読んだあなたが、理解のある場所に就職できることを、心から願っています。

最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

難病の私ですが、現在はフリーランスとして在宅で仕事をしています。

ここまでくるには、かなりの遠回りをしてしまったため、効率的にWebデザイナーになる方法を解説しました。

この方法なら、お金をかけずに、無料でスキルを身に着けることも可能です。

自分のすべてを注ぎ込んで執筆をしたので、在宅ワークを考えている方はぜひご参考ください↓

【Webデザイナーになるには?】職業訓練は無理です【効率的な方法】

 

国の障害者雇用の水増し問題は記憶に新しいですが、公的機関であるハローワークの実態もかなりひどいものになっています。

こちらの記事では、難病の私が実際に、ハローワークの専門援助を受けた経験を紹介しています。

合わせて、障害者雇用専門の転職エージェントについても解説をしているので、障害者手帳をお持ちの方は参考にして頂ければと思います。

ハローワークの専門援助は、最低でした↓

【障害者雇用】ハローワークの専門援助はやめとけ!【最低です】