【潰瘍性大腸炎】に【ステロイド】が効かなくなった私の症例
私は12歳で潰瘍性大腸炎を発症し、数年前に再燃してからはステロイドの効果がなくなっていきました。
ヒュミラやレミケードなどの生物学的製剤も使用しましたが、現在は免疫抑制薬であるイムランを使用しています。
潰瘍性大腸炎は難病であり、まだまだ解明されていないことが多い病気です。
私のステロイド製剤を使用しての治療について記します。
※私は医療従事者ではありますが、医師ではないためあくまでも個人的な見解です。
はじめに
6つの診療科に通う男、作業療法士のコージです!
数年前に潰瘍性大腸炎が再燃してから、様々な症状が出現し、現在は6つの診療科にて治療を行っています。
再燃してからは、プレドニンなどのステロイド薬が効きにくくなっていきました。
ステロイド剤とは?
ステロイドとは、腎臓↑の上部にある、副腎から分泌される副腎皮質ホルモンのことです。
副腎皮質ホルモンの中に糖質コルチコイドという成分があります。
糖質コルチコイドの中には、コルチゾールという物質が最も多く含まれています。
コルチゾールには強力に炎症を抑える作用や、免疫を抑制する作用があり、コルチゾールを薬として利用したものがステロイド剤です。
余談ですが、ドーピングとしてのステロイドとは、ステロイドホルモンと同等、またはより強力なホルモン作用を持つ人工的に合成されたステロイドのことです。
これらのステロイドには、アルドステロンやアンドロゲンなどが用いられています。
アンドロゲンとは男性ホルモンのことであり、男性ホルモンの作用を持つ有名なドーピング剤として、筋肉増強剤であるアナボリックスステロイドがあります。
ドーピングとしてステロイド剤は、上記のコルチゾールを元に作られたステロイド剤とはまったくの別物です。
ステロイド薬の副作用について
ステロイド薬は強力な薬ですが、その分様々な副作用を引き起こす薬です。
免疫抑制作用により、感染症にかかりやすくなる易感染性などがあります。
また、顔がむくみ満月のように丸くなってしまう満月用変貌(ムーンフェイス)も起こりやすいです。
私は中学生の頃、ステロイドを長期服用したことが原因となり、満月用変貌とMRSA皮膚感染を引き起こしてしまったことがあります。
MRSAとは、抗生物質が効きにくいとてもやっかいな感染症です。
MRSA皮膚炎について詳しくは↓
ステロイドの大量投与を続けると、筋力低下や骨がもろくなってしまう、骨粗しょう症などのリスクも高まっていきます。
ステロイド薬はその副作用の多さから敬遠されがちですが、薬として非常に優秀であるため、医師のもとで適切に使用することが大切です。
やはり潰瘍性大腸炎などの自己免疫疾患や、膠原病とステロイド薬は切っても切れない関係です。
ステロイド薬は、適切に使用することにより、辛い症状や苦痛を和らげることができます。
私も現在、免疫抑制薬であるイムランと併用して、ステロイドであるリンデロン座薬を使用しています。
潰瘍性大腸炎が再燃するまで
数年前に潰瘍性大腸炎が再燃するまでは、基本的にはペンタサやアサコールなどの5-ASA製剤を服用し、症状がひどい時にプレドニンなどのステロイド薬を使用していました。
ペンタサやアサコールなどについて詳しくは↓
プレドニンを飲むと、症状は毎回驚くほどに改善していました。
ステロイド薬は確かに副作用が強いですが、腹痛が落ち着くことは私にとって大変有難かったです。
ペンタサやアサコール、プレドニンなどにより治療を続けていると、潰瘍性大腸炎の症状が落ち着き、一時期は寛解状態にまでもっていくことができました。
再燃後にステロイドが効かなくなった
数年前に再燃してから、アサコールやプレドニンなどを服用しても効果があまり見られなくなっていました。
プレドニンを服用すると、テンションが異常に上がったり、食欲が増進するなどの副作用だけが起こり、潰瘍性大腸炎の症状にはまったく効果がありませんでした。
また、再燃後には強い関節痛(腸炎関連性脊椎炎)などの症状が出てきたことなどから、生物学的製剤を使用することになります。
私がまず最初に使用した生物学的製剤は、二週間に一度自己注射を行うヒュミラです。
使用を始めた当初は、潰瘍性大腸炎の症状や関節痛に対して効果が見られていましたが、徐々に効果がなくなり約1年でヒュミラの使用は中止となりました。
ヒュミラについて詳しくは↓
ヒュミラの次の選択肢として、生物学的製剤のレミケードを使用することになりました。
レミケードは自己注射によるヒュミラとは異なり、点滴により投与を行う生物学的製剤です。
レミケードは副作用が強い割に効果があまり見られず、約半年で中止となります。
生物学的製剤レミケードについて詳しくは↓
【レミケード】が【潰瘍性大腸炎】に効かなくなっていった私の例
レミケードの次の選択肢として、飲む生物学的製剤といわれるゼルヤンツを服用することになりました。
飲み始めてすぐに発疹などの皮膚症状が劇的に改善しましたが、潰瘍性大腸炎の症状や、関節痛に対して効果が見られなかったことから約3カ月で服用中止となります。
飲む生物学的製剤ゼルヤンツについて詳しくは↓
リンデロン座薬とイムランの併用
現在はリアルダとステロイドであるリンデロン座薬と、免疫抑制薬であるイムランを併用しています。
ゲノム情報の解析により、私はイムランの副作用が出やすい体質であったことなどから、イムランの使用はなるべく避けていましたが…
プレドニンなどのステロイドが効かないこと、生物学的製剤の効果が徐々になくなっていったことなどからイムランを服用することに踏み切りました。
副作用はかなり辛いですが、イムランの服用を始めてから約2カ月で効果が表れ、現在は少しずつ症状が落ち着いてきています。
イムランについて詳しくは↓
リンデロン座薬はそこまで効いているわけではありませんが、ないよりはあったほうが調子がいいです。
座薬であるため局所的であり、副作用も少なく長期服用してもあまり問題ありません。
イムランの効果が見られなくなったら、大腸を全摘出することも検討しなければなりませんが、このままリアルダとリンデロン座薬とイムランを併用しながら様子を見ていく流れとなりそうです。
終わりに
ステロイドの副作用は強いですが、やはり難治性の潰瘍性大腸炎とステロイドは切っても切れない関係です。
最近では様々な生物学的製剤が登場しており、治療の主流になってきていますが、やはりまだまだステロイドの役割はとても大きいです。
私の場合潰瘍性大腸炎のなかでも特殊なケースではありますが、何らかの参考になれば幸いです。
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