【自称】発達障害は危険な考え方です【勝手に診断するな】
最近は、ネット上やSNSなどで、発達障害を自称する人が増えてきました。
そもそも、発達障害の傾向がない人間なんて、この世には存在しません。
はじめに
精神分野が専門になります、作業療法士のコージです!
私は精神科の病院で、発達障害を抱えている数多くの患者さんと、関わってきた経験があります。
前回は、HSPを自称している人達が危険である理由について、記事を公開しました↓
自称 #HSP の人達が、やたらと急増してきましたが、何でも許される思っていたり、問題が人間性にある人も多いです。#HSPあるある ←このタグをつけて、意味不明なツイートをしている人もいますが、あくまでも概念であり、HSPの使い方を間違えていますよ。https://t.co/zYWMfdT3KL
— コージ@難病系作業療法士フリーランス (@koji_ot) March 26, 2020
自称 #HSP の人達が、やたらと急増してきましたが、何でも許される思っていたり、問題が人間性にある人も多いです。#HSPあるある ←このタグをつけて、意味不明なツイートをしている人もいますが、あくまでも概念であり、HSPの使い方を間違えていますよ。https://t.co/zYWMfdT3KL
HSPと同様に、発達障害を自称する者も増えてきましたが、危険な考え方です。
発達障害になりたがる人の心理について
最近になって、発達障害になりたがる人が、急激に増えてきました。
まずは、このような人の心理について、考えていきたいと思います。
現代は情報がありすぎる
新自由主義的な競争原理が、職場、学校など、社会のあらゆる分野に浸透している。その結果、生きることに費やすストレスが飛躍的に増大している。学生もビジネスパーソンも主婦も、自己責任論の圧力に常にさらされている。
そのような状況で、発達障害という脳の機能に起因する自己の責に帰さない原因があるならば、自己責任論の重圧から逃れられるという(おそらく無意識のうちの)認識が、発達障害ブームを作り出しているのであろう。
現代人は、多すぎるほどの情報にさらされていますし、同時に生き方が多様化してきました。
あまりにも、手軽に情報が入手できるようになったこと、自由になりすぎてしまったことが原因となり、その重圧から逃れるための手段として、発達障害を選ぼうとする人がいます。
このような人は、いわゆる自我同一性(アイデンティティ)が欠如していることが、大きな特徴です。
自分が何者であるのか、その実感をアイデンティティと呼びますが、その理由を発達障害という診断に求めることがあります。
あくまでも、自分が何者なのかを決めるのは自分自身ですし、問題をすり替えているだけなので、これでは根本的に何も解決しません。
解決策を求める
もう一つ、発達障害の診断名を欲しがる理由としては、自分の弱点を解決するための手段です。
たとえば、場の空気を読むことが苦手だったり、色々と忘れっぽかったり、そうした自分の欠点への言い訳として、発達障害を欲しがります。
自尊心を保つために
「自分は発達障害だから~でもいいんだ」
というワケですね。
しかし、誰にだって一つや二つ、弱点や欠点、苦手なことは必ず存在します。
その解決策を、発達障害に求めるといった考え方は、非常に危険です。
診断がつくことで、一時的に心は軽くなるかもしれませんが、その考え方がクセになっていきます。
そして実際に、自称発達障害の人たちは
「発達障害だから何でも許される、自分は特別な人間だ」
と勘違いをしている場合も多いです。
そもそも、見方によっては、人間なんて長所が短所であり、短所が長所です。
ちなみに、私は複数の難病や持病を抱えていますが、それを武器にして生きています↓
発達障害の傾向は誰にでもあるものです
断言しますが、発達障害の傾向がない人間なんて、この世の中には誰も存在しません。
発達障害とは、誰にでもある傾向が度を越してしまったり、日常生活に影響を及ぼしていると判断されたときに、診断がつけられるものです。
自分で勝手に自己診断をして、自称をするようなものでは、決してありません。
ネットの情報を鵜呑みにしない
インターネットで、発達障害について検索をすると、実に様々な情報が至る所に落ちています。
なかには、誰が書いたのかさっぱり分からないデタラメな記事や、何の資格も保有していない人が、自称カウンセラーを名乗っているようなこともあります。
また、項目をクリックしていくだけで、簡単に発達障害の診断ができるものまでありますが、完全に信用をするべきではりません。
書かれている記事の内容や、多くの項目が当てはまっているからといって、発達障害だと確定診断がつけられるものではないです。
ネットの情報を信じて、自分で勝手に診断をつけたり、自称をすることは危険な考え方になります。
よくSNSでは、このテストをやってみたら当てはまっていた!と騒いでいる人や、プロフィールでADHDの傾向があります!と自称をしているアカウントも多いですよね。
発達障害は、誰にでも当てはまるものですし、その傾向はあるものです。
何もあなただけが、特別な人間なのではありません。
悪口になっている
最近では、発達障害が身近な考え方になってきたこともあり、悪口としても使われるようになってきました。
「お前、発達障害かよ」
「アスペだな!」
といった使い方をされていますが、特にネット上ではこのような書き込みが多く見られます。
ネットだけではなく、対面している人から、直接このようなことを言われたことがある方も多いのではないでしょうか。
そこで、心配になったり、悪口に過剰に反応をしてしまい、色々と調べ始める人もいたりします。
何度もいいますが、発達障害の傾向がない人間なんて、一人も存在していません。
悪口を言われたからといって、過剰に不安になる必要はないですし、そういう人間は相手にしなくてもOKです。
確かに、考え方は身近になってきましたが、発達障害を悪口に使うような人間とは、距離を置きましょう。
本物の発達障害は想像以上に重いものです
発達障害を自称している人は、軽く考えている傾向にありますが、その診断は想像以上に重いものです。
ファッションやアクセサリー感覚で、勝手に自己診断をつけて自称をしたり、自分の欠点を補うための手段として選択をするものではありません。
本物の患者さんは苦しんでいる
私は現在フリーランスですが、精神科の病院で作業療法士として、発達障害を抱えている患者さん方と関わらせて頂いた経験があります。
そして、診断がついている本物の患者さんは、本当に心の底から悩み、苦しんでいます。
・自分が他人とは違うこと
・人が簡単にできることが、自分にはどうしてもできないこと
これだけではなく、発達障害が原因でいじめられたり、親から虐待を受けていた患者さんも多いです。
本物の、発達障害の方は、壮絶な人生を送っています。
にもかかわらず、勝手に自称をする人たちが増えてきたことで、発達障害そのものが軽視されてきているような、そんな傾向があるような気がしてなりません。
認知度が高まったことは、もちろん良いことですが、これには一人の医療従事者として、危機感を覚えています。
終わりに
自分が発達障害だと、勝手に自称をすることは危険ですが、その傾向があるのであれば、プログラミングを学ぶことを強くおすすめします。
これからは、間違いなくITの時代ですし、国そのものが発達障害者がプログラマーになることを推奨しているのです。
勝手に自己診断をつけるよりも、こちらの方がよっぽど健全ですよ。
こちらの記事では、発達障害とプログラミングの相性が良い理由を、解説しています↓
また、こちらの記事では、無料のプログラミングスクールについて紹介しています↓
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最後まで読んで頂きありがとうございました!
難病の私ですが、現在はフリーランスとして在宅で仕事をしています。
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