【潰瘍性大腸炎】家族の関わり方【実例紹介】

2022年12月21日

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このブログに

「19歳の娘が潰瘍性大腸炎を発症してしまった」

「親としてどのように気持ちを持てばいいか教えてほしい」

といった、患者さんのお父様からの相談が寄せられました。

この相談と、20年間治療をしてきた私の経験をもとに、潰瘍性大腸炎の患者さんに対する、家族の関わり方を解説します。

はじめに

潰瘍性大腸炎の治療を20年続けています、作業療法士のコージです!

12歳の頃に潰瘍性大腸炎を発症し、現在は6つの診療科で治療を行っています。

このブログに寄せられる相談は、患者さん本人からの相談が多いのですが、ご家族からの相談は初めての経験でした。

家族からの視点という面で、非常に考えさせられた相談だったので、改めて記事にしたいと思います。

※相談者であるお父様から、記事にすることへの許可を頂きました。

まずは指定難病医療費受給者証の取得を検討する

指定難病医療費受給者証

今回の相談では、19歳の娘さんが、潰瘍性大腸炎の疑いで入院中ではあるが、確定診断には至っていないということでした。

そこで今回は、親として、潰瘍性大腸炎の確定診断をされても、あわてなくてもいいように

「指定難病医療費受給者証」

の取得を検討しておく、ということをお話させて頂きました。

難病の治療というのは、莫大な費用がかかってしまいます。

日本では国民皆保険のため、医療費は3割の負担になりますが、3割といえども相当な負担になります。

私の場合ですが、月の医療費が100万円を超えるほどです。

100万円の3割負担なので、自己負担額は30万円ですね。

ですが、受給者証を取得することにより、自己負担上限額が設定され、超えた分の医療費は免除となります。

また、自己負担上限額に達するまでは、医療費の負担が2割で済むようになります。

私は高額かつ長期が適用されており、私の自己負担上限額は最も低い、2500円です。

本来であれば、月に30万を支払わなければならない医療費ですが、受給者証を使用することにより2500円の負担で済んでいます。

このように、「指定難病医療費受給者証」は、難病患者にとって、必要不可欠なものです。

自己負担上限額ですが、本人の収入や様々な条件に応じて、決められます。

今回の相談では、19歳の娘さんは、高校を卒業してから働いているとのことでした。

そのため、受給者証の申請のために、娘さんご本人の課税証明書が必要になります。

(未成年であり、扶養家族の場合には、扶養者の課税証明書が必要です。)

指定難病医療費受給者証の申請手続きについてですが、かなり複雑です。

作業療法士という医療従事者の私でさえ、手続きをするたびに、かなり難しいと感じます。

なので、まだ19歳の娘さんには、申請手続きがかなり大変なのではないかと思います。

親として複雑な心境のなか、こんなことを言うのは恐縮ですが…

確定診断がついても、あわてなくてもいいように、指定難病医療費受給者証の取得を検討しておく、ということが親として今できることです。

受給者証ですが、病状が良くなったら更新手続きをしなければいいだけなので、難病だからといって、一生もののレッテルを貼られてしまうわけではありません。

前向きな気持ちで、取得することを検討して頂ければと思います。

軽症高額該当など使える制度はすべて使う

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今回の相談ですが、「直腸炎型」の疑いはあるものの、潰瘍性大腸炎の確定診断には至っていないということでした。

「直腸炎型」の場合ですが、一般的に軽症場合が多いとされており、受給者証の申請がかなり通りにくくなってきています。

この場合には、軽症高額該当を使用して、指定難病医療費受給者証の申請をするとよいです。

軽症高額の場合、確定診断に至っていない場合でも、下記の条件に当てはまる場合には受給者証を取得することが可能です。

・潰瘍性大腸炎の診断基準に症状が一つでも当てはまっている場合

・12カ月以内に、10割負担での月の医療費が、33330円を超える月が3回以上ある場合

33330円の3割負担なので、自己負担額は9999円になります。

つまり、自己負担額が1万円を超える月が、1年以内に3回以上あれば、受給者証を申請することができる、ということです。

そのため、病院を受診した際や、薬局での領収書はすべて保管しておくことが望ましいです。

また、確定申告をすることにより、結構な額が戻ってくるので、領収書は保管しておいたほうがいいです。

今回の入院にあたっては、娘さんは仕事を休んでいるとのことでした。

仕事を連続して3日間休んだ、という事実があれば、傷病手当金を申請することができます。

傷病手当金は、待期3日間の後、給与の3分の2に相当する額を受け取れる制度です。

傷病手当金について、詳しくはこちらの記事で解説しています↓

【難病】の人は【傷病手当金】を遠慮せずに使うべき理由

お父様のほうから、娘さんの今後の働き方についても不安だという話がありました。

もし、万が一退職することになった場合、傷病手当金は退職してからも、最長で1年半受け取ることができる制度です。

また、失業保険についてですが、病気退職の場合、特定理由離職者の扱いとなります。

特定理由離職者は、会社都合退職と同等の扱いとなり、一週間の待期期間の後に、すぐに失業保険を受け取ることができます。

自己都合退職の場合には、社会保険の加入期間が12カ月以上必要ですが、特定理由離職者は社会保険の加入期間が6カ月以上あればOKです。

傷病手当金と、失業保険を同時に受け取ることはできませんが、万が一退職することになった場合には、このような制度を活用してみてください。

指定難病についてですが、障害者手帳とはまったく異なる制度であり、使える制度が非常に限られています。

難病は比較的に、グレーな領域であるため、苦労している患者さんが少なくありません。

こうした制度を使うことは、何ら恥ずかしいことではありませんし、当然の権利です。

このような制度を使うことに対して、後ろ向きであり、恥ずかしいと考えるご家族の方が稀にいらっしゃいますが…

最も辛い思いをして、苦しんでいるのは、患者さんご本人です。

恥ずかしい、などと考えている場合ではありません。

ご本人のために、親としては「使えるものは何でも使う」といった覚悟をもって頂きたいと思います。

※誤解がないようにいっておきますが、ご相談頂いたお父様は、制度を利用することに前向きな方でした。

指定難病医療費受給者証について詳しくは↓

難病情報センター:指定難病患者への医療費助成制度のご案内

潰瘍性大腸炎の患者さんへの家族の関わり方

チームワーク

最後に、「家族としてどのように関わるべきか」といった点についてお答えします。

最初にお断りしておきますが、この点については、私のかなり個人的な見解になってしまいます。

とはいえ、12歳(小学6年生)で潰瘍性大腸炎を発症し、約20年間治療を続けてきた経験と、作業療法士という医療従事者としての視点がありますので、参考にして頂ければと思います。

潰瘍性大腸炎という病気ですが、肉体的な苦痛はもちろんですが、トイレの問題が大きく、精神的な苦痛も大きい病気です。

今回のご相談に関してですが、娘さんはまだ19歳です。

相談者であるお父様は、娘さんの将来について、大変心配をされていましたが、まずは休養をとるということが先決になります。

精神的な苦痛も大きいため、本人にはゆっくりと、考える時間が必要です。

将来について心配になるのは分かりますが、19歳の娘さんは、人生まだまだこれからです。

私は12歳で潰瘍性大腸炎を発症し、高校を卒業するまでには4年間、大学を卒業するまでには5年間かかりました。

21歳で大学に入ったので、大学を卒業し、作業療法士になったのは26歳のときです。

これは、私の経験から断言しますが、少しぐらい周りから遅れたって大丈夫です。

親として、あれこれ口を出したくなってしまうとは思いますが、まずは温かい目で見守ってあげてください。

心配だからといって、あれこれと口を出してしまうと、かえって逆効果になってしまいます。

私の両親についてですが、あまり口を出さず、今まで私の好きなようにやらせてくれました。

私のプロフィールを見てもらえればわかりますが、全日制の高校から、通信制の高校に編入し、音楽学校のギター科に入学したりと、やりたいことを全部やってきました。

あれこれと口出しをせず、やりたいようにやらせてくれた両親に対して、私は本当に感謝をしています。

これは当ブログではあまり触れておらず、恥ずかしい話なのですが…

私は一時期、自暴自棄になってしまい、かなりグレていた時期があります。

警察のお世話になったことも、多々ありました。

それでも、私の両親は、温かい目で見守ってくれました。

もちろん、悪いことをしたときには、かなり怒られましたが…

当時の私の写真について、興味のある方は、こちらの記事をご覧ください↓

私と潰瘍性大腸炎とギターと(3)

潰瘍性大腸炎という病気は、患者さん本人が一生戦っていかねばならない病気です。

潰瘍性大腸炎には、完治という概念がありません。

ですが、寛解を維持しながら、普通に生活している方も、たくさんいらっしゃいます。

本人がヤケになってしまうこともあるかとは思いますが、焦らずゆっくりと、ご家族として支えてほしいと思います。

終わりに

今回のご相談については、私のかなり個人的な見解が入ってしまいましたが、心をこめて記事を書かせて頂きました。

患者さん本人だけではなく、同じように悩み、苦しんでいる、ご家族の方がきっといるはずです。

この記事が、そうした方々の少しでも参考になれば幸いです。

この記事を執筆するにあたって、許可を下さった、相談者であるお父様と娘様、そしてご家族の方に感謝致します。

この場をもって、お礼の言葉を述べさせて頂きます。

最後まで読んで頂きありがとうございました!

 

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難病の私ですが、現在はフリーランスとして在宅で仕事をしています。

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