【潰瘍性大腸炎】が再燃後に【直腸炎型】に変化した私の症例
私は12歳で潰瘍性大腸炎を発症し、数年前に再燃しました。
発症時には「全大腸炎型」でしたが、再燃後には「直腸炎型」に変化し、様々な合併症が出てきました。
潰瘍性大腸炎は自己免疫の異常によって起こると考えられていますが、難病でありまだまだ解明されていないことが多い病気です。
全大腸炎型から直腸炎型に変化した私の例を記します。
※私は医療従事者ではありますが、医師ではないためあくまでも個人的な見解です。
はじめに
6つの診療科に通う男、作業療法士のコージです!
私は12歳で潰瘍性大腸炎を発症してから、約20年近く治療を行っています。
数年前に潰瘍性大腸炎が再燃、直腸炎型に変化したのと同時に様々な症状が出てきました。
現在は潰瘍性大腸炎の治療だけではなく、6つの診療科にて治療を行っています。
詳しくはプロフィールをご参照ください。
潰瘍性大腸炎の分類
潰瘍性大腸炎は、自己免疫の異常により、大腸の粘膜に炎症が起こり、潰瘍やびらんができる病気であると考えられています。
炎症が起こる部位により以下の3つに分類されます。
・全大腸炎
・左型大腸炎
・直腸炎
炎症は直腸から連続的に、上行性(口側に広がる性質があり、最大で直腸から結腸全体に広がることもあります。
病期により以下の2つに分類されます。
・活動期
・寛解期
潰瘍性大腸炎は難病であり、炎症が起こる活動期と、症状が落ち着いている寛解期を繰り返す難治性の病気です。
重症度により以下の4つに分類されます。
・軽症
・中等症
・重症
・劇症
ペンタサやアサコールなどの5-ASA製剤は、軽症から中等症に有効な薬です。
また、再燃予防にも効果があります。
5-ASA製剤について詳しくは↓
経過により以下の4つに分類されます。
・再燃寛解型
・慢性持続型
・急性劇症型
・初回発作型
私の場合、再燃寛解型であり、何度も入退院を繰り返しています。
直腸炎に変化と同時に起こった合併症
私は12歳で発症してからずっと、全大腸炎型だったのですが、数年前に再燃してからは直腸炎型に変化しました。
再燃して直腸炎型に変化したのと同時に、様々な症状や合併症が起こってきたのです。
まず最初に起こったのは、眼の異常でした。
右目がほとんど見えないほどに激痛と炎症が起こり、ぶどう膜炎を発症して約2週間入院しました。
ぶどう膜炎について詳しくは↓
その後、強い関節が出現するようになり、MRIやCTの検査を行った結果、強直性脊椎炎(腸炎関連性脊椎炎)と診断されます。
強直性脊椎炎について詳しくは↓
皮膚の症状は潰瘍性大腸炎発症時からですが、再び皮膚の症状も現れてきました。
皮膚症状について詳しくは↓
ある日突然急に体が動かなくなり、歩くことも困難になりました。
様々な検査を行った結果、抗内因子抗体によるビタミンB12欠乏症と診断されます。
私の体に抗内因子抗体という自己抗体ができており、食事からビタミンB12を吸収することができない体になりました。
ビタミンB12は神経系と深い関係があり、不足すると神経が正常に動作しなくなってしまいます。
ビタミンB12欠乏症について詳しくは↓
~ビタミンB12欠乏症~国家試験に役立つ!現役作業療法士が語る実体験
更には免疫の異常にストレスが原因となり、線維筋痛症を発症してしまいました。
線維筋痛症は、激しい痛みが全身に起こる病気です。
レディーガガが、自身が線維筋痛症であることを告白し、最近認知度が高まってきています。
線維筋痛症について詳しくは↓
そんなこんなで、直腸炎型に変化したことをきっかけに、様々な症状が合併症が起こり、現在は6つの診療科で治療を行っています。
取得している指定難病医療費受給者は、潰瘍性大腸炎のみですが、関連が認められるため、幸いにも医療費の助成を受けることができています。
指定難病医療費受給者証について詳しくは↓
6つの診療科に通う作業療法士が教える!指定難病医療費受給者証を最大限使う方法!
直腸炎型に薬は効きにくい
潰瘍性大腸炎は、直腸炎型の場合、一般的に軽症のケースが多いとされています。
しかし、直腸炎型は薬が効きにくいことが特徴的です。
私は様々な生物学的製剤やステロイドを試しましたが、効果があまり見られませんでした。
ステロイドについて詳しくは↓
私が使用した生物学的製剤について以下に挙げていきます。
私がまず最初に使用した生物学的製剤は、二週間に一度自己注射を行うヒュミラです。
使用を始めた当初は、潰瘍性大腸炎の症状や関節痛に対して効果が見られていましたが、徐々に効果がなくなり約1年でヒュミラの使用は中止となりました。
ヒュミラについて詳しくは↓
ヒュミラの次の選択肢として、生物学的製剤のレミケードを使用することになりました。
レミケードは自己注射によるヒュミラとは異なり、点滴により投与を行う生物学的製剤です。
レミケードは副作用が強い割に効果があまり見られず、約半年で中止となります。
生物学的製剤レミケードについて詳しくは↓
【レミケード】が【潰瘍性大腸炎】に効かなくなっていった私の例
レミケードの次の選択肢として、飲む生物学的製剤といわれるゼルヤンツを服用することになりました。
飲み始めてすぐに発疹などの皮膚症状が劇的に改善しましたが、潰瘍性大腸炎の症状や、関節痛に対して効果が見られなかったことから約3カ月で服用中止となります。
飲む生物学的製剤ゼルヤンツについて詳しくは↓
現在の治療について
私は現在、免疫抑制薬であるイムランを服用しています。
ゲノム情報を解析した結果、私は副作用が出やすい体質であったため、イムランを服用することは避けていましたが…
様々な生物学的製剤や、ステロイドの効果が乏しかったため、ついに服用することにふみ切りました。
イムランの副作用はかなり強いですが、飲み始めて約2カ月で効果が出てきました。
直腸からの出血も少なくなり、関節痛も落ち着いてきたのです。
現在はイムランとステロイドであるリンデロン座薬を併用していますが、少しずつステロイドを減薬・中止する方針となっています。
リンデロン座薬は局所的であり、副作用は少ないですが、やはりステロイドの長期服用は好ましくありません。
今後の治療経過についても、様子を見ながら記事にしていきたいと思います。
イムランについて詳しくは↓
終わりに
直腸炎型は一般的には軽症とされていますが、たとえ軽症であったとしても、激しい腹痛が起こり、辛い状態であることに変わりはありません。
私は全大腸炎型から直腸炎型に変化し、合併症を除いた潰瘍性大腸炎としての視点だけで見れば、確かに症状は軽くなりました。
しかし、それでも激しい腹痛や、何度も駆け込まなければならないトイレの問題は非常に大きいです。
私は潰瘍性大腸炎のなかでは、特殊なケースではありますが、何らかの参考になれば幸いです。
私の体験が、潰瘍性大腸炎や自己免疫疾患の更なる解明に役立つことを願っています。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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