臨床実習が終わってからのお礼状はムダな件【廃止すべき】
医療従事者になるために、避けて通れないのが臨床実習ですが、終わってから必ず出さなければならないのが「お礼状」です。
こうしたムダな風習が、医療業界のパワハラを助長させています。
学生にお礼状を書かせる暇があるなら、実習終了後の症例発表や、セミナーに集中させるべきです。
こんな無意味な風習は、即刻廃止すべきだと主張します。
はじめに
学生時代に、ブラックすぎる実習地に行きました、作業療法士のコージです!
先日、バズっていたツイートに対して、このようなコメントをしました。
インターハイで優勝後の高校生が、夜の21時に体育館の掃除を自主的に行ったとされており、物議を醸していた件についてです↓
#作業療法士 #理学療法士
リハビリ職も、こんなのばっかりですね。臨床実習の学生に、朝早く来させて掃除をさせたり、実習時間が終わってから掃除をさせたり、無意味です。
これが美徳とされる風潮がありますが、リハビリ業界のパワハラを助長させるだけなんですよね。 https://t.co/f12EcFNQxt
— コージ@6つの診療科に通う作業療法士 (@koji_ot) August 5, 2019
リハビリ職も、こんなのばっかりですね。
臨床実習の学生に、朝早く来させて掃除をさせたり、実習時間が終わってから掃除をさせたり、無意味です。
これが美徳とされる風潮がありますが、リハビリ業界のパワハラを助長させるだけなんですよね。
そして、続けて下記のツイートをしました↓
#作業療法士
学生の頃、実習中に任意参加とされていた「朝の清掃活動」に、交通手段の関係から参加しなかったところ、大問題になったことがあります。大学の教員からはタクシーを使ってでも行けと言われましたが…
学生さんは有資格者のお手伝いさんではありません。https://t.co/bxyWhhQ2iK
— コージ@6つの診療科に通う作業療法士 (@koji_ot) August 5, 2019
学生の頃、実習中に任意参加とされていた「朝の清掃活動」に、交通手段の関係から参加しなかったところ、大問題になったことがあります。
大学の教員からはタクシーを使ってでも行けと言われましたが…
学生さんは有資格者のお手伝いさんではありません。
臨床実習終了後のお礼状も、あくまでも名目上は、生徒が自主的に送ることになっていますよね。
ちょっと長くなってしまいましたが、これらのツイートに対して反響が大きかったため、上記の実習の続編を書いていきたいと思います。
全然、反響ないじゃんと思われるかもですが…
スイマセン
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実習終了後はまず体を休ませるべき
大会が終わってから、わざわざ21時に高校生が掃除をしていた件について、まずは体を休ませるべきだというコメントがあふれていました。
まさしく、その通りです。
臨床実習においても、まったく同じことがいえます。
医療従事者になるために、避けて通れないのが臨床実習ですが、本当に過酷なものです。
なかでも、私たち作業療法士・理学療法士といった、リハビリ職の実習は寝る暇もありません。
4年次の実習では、寝る暇もない毎日が、8週間も続いたりします。
8週間ですから、2カ月間ですね。
2カ月の間、大量に課題が出され、ケースレポートを完成させなければなりません。
しかも、臨床実習が終わったら、それで終わりではありません。
実習が終わり、大学や専門学校にもどると、症例発表やセミナーが待っています。
実習が終わってからすぐに、症例発表や、セミナーのため、パワーポイントで資料を作ったり、レジュメを作成したりする必要があります。
にもかかわらず、学生さんに対して、お礼状を無理やり書かせる意味ってなんですか?
私の大学では、お礼状を書くときに、謎すぎるルールが存在していました。
・パソコン禁止、必ず手書きで書くこと
・ボールペンを必ず使用、修正液などは使用不可、間違えたら一から書き直すこと
・最低でも便箋3枚以上は書くこと
・お礼状は実習が終わった次の日に出すこと、最低でも3日以内に必ず出すこと
こんな謎ルールがあるので、すぐに終わるわけがありません。
何度も書き間違え、一から書き直す人といったことを、繰り返している人も少なくありませんでした。
私が実習の指導者なら、学生さんにそんなことをさせる暇があるなら、まずは体をゆっくりと休めてほしいと思います。
まずは休養を先決させ、症例発表や、セミナーに余裕をもって備えさせるべきです。
この記事の最初に紹介した、朝の清掃活動で大問題になった実習ですが…
実は、実習中に持病が悪化し、ケースレポートを完成させることができなかっため、不合格になりました。
つまり、留年することが決定したのです。
実習中に、主治医から入院しろと指示されましたが、実習のスケジュールを変えることは許されませんでした。
実習中も、体調に配慮してくれることは一切ありませんでした。
それでも最後まで実習に行き、実習が終わった翌日に病院に行くと、私はそのまま即入院となりました。
入院して、お礼状のことを忘れていると
「お礼状がまだ届いていない」
と、実習地の病院から、わざわざ大学に電話がかかってきたようです。
そして、入院中の私のもとに、わざわざ大学の教員がやってきて、点滴に繋がれたまま、無理やりお礼状を書かされました。
実習では不合格になり、体調への配慮もなかったため、お礼状など出す気もなかったのですが…
そこまでして、お礼状を出させる理由は、私にはわかりませんでした。
正直いうと、作業療法士になってから、数年たった今でも全然わかりません。
無意味な風習や文化はパワハラを助長させる
朝の清掃活動や、お礼状といった、無意味な文化や風習は、パワハラを助長させるだけです。
そして、そうしたムダな文化や風習を、特に日本人は美化したがりますよね。
お礼状に関しても、あくまでも学生が自主的に出すとされているはずです。
しかし、美化されてしまうことにより、同調圧力が発生し、ほとんど強制になります。
同調圧力がかかることにより
「みんながやっているのに、やらない人間はおかしいやつだ」
という、レッテルが貼られてしまいます。
バズっていたツイートにも
こんなことをしてるし、報道も美化するから日本のスポーツ界が変わらない。
と書かれていましたが、本当にその通りです。
最近では、スポーツ界のパワハラがよく問題になっていますが、医療界も同じです。
臨床実習中に、命を絶った、理学療法士の学生さんまでいます。
理学療法士を目指す学生が自殺したのは臨床実習中のパワーハラスメントが原因として、ご遺族が養成校と実習先へ損害賠償を求めた訴訟で、平成30年6月28日大阪地裁は、パワハラと自殺の因果関係ならびに養成校と実習先の安全配慮義務違反を認め、全額支払いを命じた判決がありました。
引用:日本理学療法士協会
リハビリテーションの実習では特に、バイザーとの独特な上下関係が発生します。
さらには、実習とはまったく関係のない、無意味な飲み会に、学生さんは強制的に参加させられたりもします。
もちろん、パワハラの原因がすべてお礼状にある、とまではいいませんが、パワハラを助長させる原因の一つになっているのは確かです。
お礼状という無意味な文化が、臨床実習において、指導者の立場を必要以上に、上に立たせてしまうのです。
私の個人的な考えですが、一人の作業療法士として、学生さんとは対等な立場だと考えています。
臨床実習では
「病気をみるのではなく人をみなさい」
とよくいわれますよね。
ですが、私たち有資格者は、本当に学生さんのことを、一人の対等な人間としてみていますか?
医療業界では、臨床実習の学生さんを、奴隷のように扱う人が少なくありません。
臨床実習の目的はあくまでも、実際の現場で知識や技術を学ぶことです。
最終的に、指導者や病院に無理やり感謝をさせ、お礼状を出させることが目的ではありません。
お礼状は廃止すべき
お礼状は無意味どころか、害にしかならないので、即刻廃止すべきです。
学生さんからお礼状が届いても、中身も読まずに、すぐにシュレッダーにかける指導者までいますからね。
私は、実習の最終日に、一緒に学生さんと記念撮影をしたり、実習お疲れ様でしたといったメッセージカードを渡すといったことを、指導者側がすべきだと思っています。
私は一人の作業療法士として、学生さんと関わることで、色々と気づかされることが多く、私にとっても学びになります。
指導者に感謝しろといった考え方ではなく、指導者側が学生に対して感謝の気持ちを持たねばなりません。
これについては、ぜひ学生さんの考えを聞かせてほしいです。
リハビリ職の学生さんだけではなく、その他の医療系の学生さんなどからもお待ちしています。
また、臨床実習でつらい思いをしている学生さんや、勉強や学校のことで悩んでいる学生さんがいれば、一人でため込まずに、ぜひ相談をしてください。
記事下に、LINE@の友達追加リンクをはっておきます。
終わりに
ブラック企業が無くならないのは、ブラック企業で働く人がいるからです。
臨床実習においても、同じことがいえます。
ブラックな実習地が無くならないのは、ブラックな実習地で働く有資格者がいるからです。
リハビリテーション業界全体の為にも、ブラックな実習地を許すべきではありません。
有資格者のあなたが、そういう病院や施設にいるのなら、すぐに退職・転職することをおすすめします。
私はPTOT人材バンクという転職サイトを使用して、条件の良い職場に転職を成功させました。
PTOT人材バンクについて詳しくはこちらの記事で解説しています↓
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